スキップしてコンテンツに移動する

記事: 真珠のネックレス、糸を交換するタイミングは?

真珠のネックレス、糸を交換するタイミングは?
Care

真珠のネックレス、糸を交換するタイミングは?

真珠のネックレスの糸替えの一般的なタイミングは3~10年と言われています。糸を替える目安は珠と珠の間に隙間が目立ち始めたと感じた時。 しかし糸の劣化は使用頻度や保管環境によって変わり、目で確認できない場合もあるんです。費用は使う素材や方法、ネックレスの長さにもよりますが、だいたい1,000〜5,000円程度が相場でしょうか。今回はそんな真珠のネックレスの糸替えについてご紹介していきます。

真珠のネックレスに使われる素材

- 素材

真珠のネックレスは大まかにわけて、ワイヤーで作られます。
これはどちらにもメリット、デメリットが存在します。

◼︎糸

絹糸、化学繊維(GPT(高密度ポリエチレン素材)、テトロン(ポリエステル))

 メリット 真珠の隙間から糸が見えにくい
しなやかでデコルテに美しく添う
デメリット 使用頻度に関わらず、経年経過による劣化が起こる


◼︎ワイヤー

 メリット 糸よりも劣化しにくい
ワイヤーの交換は糸ほど高い技術を必要としない
デメリット 糸に比べると伸縮性に乏しい
汗や油分の付着で錆がでることもある

 

真珠のネックレスの糸替えのタイミング

- 交換時期の目安

 絹糸 3〜5年程度
GPT 5〜10年程度
テトロン 3〜5年程度
ワイヤー 3〜5年程度

しかしこれはあくまで「目安」。
この年数が経過していなくても糸やワイヤーが緩んで真珠と真珠の間に隙間が目立ち始めたら、交換のタイミングであると考えてください。使用状況や保管環境などにも左右されますので、定期的な糸替えをおすすめします。

 

気になる料金は?

糸やワイヤーの交換にかかる料金は、使用する素材、繋ぎ方、長さなどによって違います。
一般的には1,000円〜5,000円程度が相場です。

真珠のネックレスの繋ぎ方の種類

素材でご紹介した「糸」には、繋ぎ方にも種類があります。ここではサイドノットオールノットという代表的な2種類の方法についてご紹介します。

-サイドノット

真珠のネックレスのクラスプ部分から、左右それぞれ3ヶ所ずつ結び目(ノット)を作り、つなげていく方法です。
この方法だとパールが隙間なくつながるので、身に着けた時に自然なラインで美しくご着用いただけます。
万が一ネックレスが切れてしまったときは散らばってしまうデメリットはありますが、クラスプの左右に来る部分の糸を二重に通すことで切れにくくする工夫が施されます。

-オールノット

真珠のネックレスのすべての真珠の間に結び目を作るつなげ方です。「ニューヨークノットスタイル」と呼ばれることもあり、海外でよく使われる方法でもあります。この方法だと万が一切れてしまった際にも、珠が散らばることがありません。また真珠の珠と珠が擦れることがないのも利点のひとつです。この方法は特に技術が必要なため、引き受けてくださる職人さんが少なくなっています。


交換できる場所は?自分でもできる?

真珠のネックレスの糸替えはデパートや宝飾品の小売店、真珠専門店などで頼むことができます。
一番確実なのは、購入したお店にご相談いただくこと。
しかし真珠のネックレスのようなアイテムは世代を超えて受け継がれることもあり、そういった場合は購入店がなくなってしまっていることもあり得ます。
また大手の専門店ではメンテナンスを受けるのは自社製品のみ、といったことも…。


ご自身で真珠のネックレスの糸の交換することもできるかもしれませんが、仕上がりの美しさや耐久性などを考えるとおすすめできません。
ぜひできるだけ専門業者に依頼することをご検討ください。

私たちSoëLは「ジュエリーの街」と呼ばれる山梨県甲府市で70年以上の歴史があるジュエリーメーカーですので、もしお困りの際は下記Contactよりご相談いただけましたら幸いです。
お品物の状況等によっては修理が叶わない場合もございますが、修理が可能かどうか、どの程度修理代がかかりそうか等、まずはご案内させていただきます。

◼︎Contact

真珠は品質やメンテナンス状況にもよりますが、適切にお使いいただけば100年ほど使うこともできると言われています。
祖母から母、母から娘へと引き継ぐようなアイテムであれば、きちんとケアをして末長くお使いいただけるようサポートさせていただきます。


◼︎他の素材のケア方法はこちらでご紹介しています。
【地金別】ジュエリー のお手入れ方法~キレイを長持ちさせる秘訣~

SoëLの真珠アイテム

-Luminous

自然のままの色・形を楽しめるセミバロックパールを使用し、一瞬一瞬で姿を変える揺らめく水面の月あかりを表現しました。 落ち着いた色調は、歳月を重ねてもきっと味わい深く感じられる特別感があります。
こちらはオールノットで繋げています。

 

良い状態で、末長く

多くの方が持ってらっしゃる冠婚葬祭用の真珠のネックレス。 上品にお使いいただけるので、卒業式や入学式でも活躍します。 しかし使うのは年に数回程度で、いざ使おうとした際に糸がきれてしまった…なんてことにならないためにも、この機会に糸のチェックをしてみてください。 購入したときのまま一度も糸を変えたことがない、といった方にはぜひご確認いただけたらと思います。 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

この記事を書いた人

profile

Otagiri

SoëL / ディレクター

宝石のまち甲府生まれ。
高校時代に彫金と出会い、その後専門学校にて彫金と石の研磨を学びました。 過去には東京・青山のジュエリーショップで働いていた事もあります。 趣味は彫金、読書。毎日のウォーキングが日課。

Top