癒しと安心を与えるヒーリングの宝石【3月の誕生石】
ジュエリーを選ぶ際にもつい気になってしまう誕生石。1月から12月まで、各月に宝石が割り当てられていますよね。その中から今回は3月の誕生石をご紹介します。
3月の誕生石
3月は全部で4つの誕生石が制定されています。それぞれの特徴や魅力をご紹介します。
■他の誕生石はこちらをご覧ください。
誕生石とは?~幸運を呼ぶ宝石たちの起源と楽しみ方~
- アクアマリン
英名 | Aquamarine |
和名 | 藍玉 |
組成 | Be3Al2(Sio3)6 |
モース硬度 | 7.5~8 |
色 | 水色 |
主な産地 | ブラジル、パキスタン、ケニア、マダガスカル、ナイジェリアなど |
石言葉 | 冷静沈着、勇気、聡明など |
お手入れ方法 |
・柔らかい布で全体をやさしく拭く |
■アクアマリンを使用したジュエリーはこちら
水面の様な透明感ときらめきが人気のアクアマリン。エメラルドと同じベリル(緑柱石)からできており、ベリルの中で水色~青色に発色するものがアクアマリンとされます。色が濃く均一であるほど価値が高くなります。
アクアマリンの中でも、ブラジルのサンタマリア鉱山で採れる濃い青色のものは「サンタマリアアクアマリン」と呼ばれ、その特別な美しさが高い評価を得ていました。現在はこの鉱山は閉鎖してしまったため、濃い青色のアクアマリン全般をサンタマリアアクアマリンと呼んでいます。
アクアマリンは海に関する逸話を多く持つ宝石です。ギリシャ神話の中では、海の精セイレーンの宝物が浜辺に打ち上げられてできた宝石と言われています。また海に浸すと溶け込んでいるかのように見えたため、海の力が宿る宝石として船乗り達の間でお守りのように扱われたこともありました。
別名も多く、中世ヨーロッパでは月光下で良く輝くアクアマリンが夜会でよく身に着けられたことから「夜の女王」、またその美しさを称えて「人魚の涙」などとも呼ばれます。
高いヒーリング効果に加えてコミュニケーション能力を活性化する効果があると言われています。耐久性も高く、普段使いしやすい宝石と言えるでしょう。ただし油分を吸収しやすいため、着用後はクロスで拭くなどお手入れも忘れずに行いましょう。
- サンゴ
英名 | Coral |
和名 | 珊瑚 |
組成 | CaCO3 |
モース硬度 | 3.5~4 |
色 | 赤、ピンク、白など |
主な産地 | 日本、イタリア、フランス、スペイン、ギリシャなど |
石言葉 | 幸福、長寿、聡明など |
お手入れ方法 |
・柔らかい布で全体をやさしく拭く |
クラゲやイソギンチャクの仲間である珊瑚虫という生き物からできるサンゴ。サンゴの中でも宝石になるものは、水深100~1500m以上もの海底に生息します。1cm育つのに数十年かかることもある、まさに自然の神秘と言える宝石です。
サンゴの色は大きく赤、ピンク、白に分けられます。
赤色のサンゴは最高品質とされており、中でも色の濃いものを「血赤サンゴ」や「オックスブラッド」と呼びます。
ピンク色のサンゴは「桃珊瑚」と呼ばれます。はっきりとした発色の赤サンゴに対して淡い色味であるため、日本では「本ボケ」とも呼ばれます。しかし海外ではこの柔らかな色味が人気で「幻のサンゴ・エンジェルスキン」として高値で取引されています。
白サンゴは、名前には白と付きますが薄い桃色〜セピア色のものが多く流通しています。真っ白なものはとても貴重で、破格の値段で取引されます。
サンゴ漁発祥の地は地中海です。これが日本に伝わったのは7~8世紀のことで、仏教の伝来とともに交易品として流入してきました。仏教の中でサンゴは極楽浄土を彩る「七宝」の1つとされており、古くから珍重されました。現存する最古のサンゴは、正倉院に収められているビーズだとされています。
江戸時代には職人の手によってサンゴで印鑑やかんざし、櫛などが作られるようになり、サンゴ加工の文化が成長していきました。
明治時代には日本初のサンゴ漁が高知県でスタート。地中海のサンゴよりも高品質であるとしてヨーロッパで評判になり、現在では世界有数の生産地にまで成長しました。
長い年月をかけて生まれるサンゴは、長寿のための生命力を授けてくれると言われています。また安産祈願のお守りとしても知られています。
- ブラッドストーン
英名 | Bloodstone |
和名 | 血石(けっせき) |
組成 | SiO2 |
モース硬度 | 7 |
色 | 濃緑に赤色の斑点 |
主な産地 | インド、オーストラリア、アメリカ、ロシア、ブラジルなど |
石言葉 | 勇気、勇敢、聡明、健診など |
お手入れ方法 |
・柔らかい布で全体をやさしく拭く |
2021年に新しく3月の誕生石に追加されたブラッドストーン。石英の中で微細な結晶が集まった構造のものをカルセドニーと言いますが、その中でも不透明なものを指すジャスパーに分類されます。
ブラッドストーンの最大の特徴である赤い模様は酸化鉄によるもの。同じブラッドストーンでも、この酸化鉄が占める割合や色味によって雰囲気がガラッと変わって見えるのが魅力の1つです。
ブラッドストーンという名前は「十字架に掲げられたキリストの血がジャスパーに垂れて生まれた」という逸話に由来します。
血にまつわるエピソードは他にもあり、かつてブラッドストーンには傷を癒したり出血を防いだりする効果があるとされていました。そのため、兵士たちはブラッドストーンを粉末状にして体に付けるなど、戦場のお守りとして扱っていたそうです。傷の治療に役立つという科学的根拠はありませんが、当時の人々にとっては自分たちを癒してくれる拠り所のように感じられていたのでしょう。
血を連想させるブラッドストーンは、生きるための活力やエネルギーを与えてくれると言われています。また、安産祈願のお守りとしても良いとされています。
- アイオライト
英名 |
Iolite |
和名 | 菫青石(きんせいせき) |
組成 | Mg2Al3(AlSi5O18) |
モース硬度 | 7~7.5 |
色 | 青、紫など(角度によって灰色〜無色) |
主な産地 | スリランカ、ミャンマー、インド、マダガスカルなど |
石言葉 | 自己同一性、誠実、貞操など |
お手入れ方法 |
・柔らかい布で全体をやさしく拭く |
■アイオライトを使用したジュエリーはこちら
その特徴的な青色から「ウォーターサファイア」と呼ばれることもあるアイオライト。コーディエライトという鉱物の中で青色の物を指します。コーディエライトの名付け親である学者のルイ・コルディエが3月生まれだったことにちなんで、新たに3月の誕生日に制定されました。
アイオライトは見る角度によって異なる色に見える「多色性」という性質を持ち、青紫色や青色、灰色などの色を見せてくれます。この性質から「複数の色が見える石」という意味の「ダイクロアイト(Dichoroite)」という別名も付けられています。
アイオライトの多色性は、かつて船乗り達に重宝されていたこともあるんです。古代スカンジナビアでは、曇りの日でもアイオライトの多色性によって太陽の場所を知ることが出来ると信じられていました。また太陽の光が当たった時に現れる青色の光に沿って進むと、嵐を回避できるとも言われていました。このことからアイオライトは「バイキングの羅針盤」と呼ばれ、その後も無事な旅を祈るお守りとして大切にされました。
様々な色を見せてくれるアイオライトは、物事を多面的にとらえられるパワーを与えてくれると言われています。また「ビジョンの石」とも言われており、自分を客観視することで自分らしさを取り戻せるようにサポートしてくれるとも言われています。
SoëLの誕生石ジュエリー
(上)SoëL Adjusterリーフシリーズ【ブルースター】
(下)Sashi-com付 アクアマリンサンストーンネックレス[K18]
SoëLでは3月の誕生石アクアマリン、アイオライトを使用したジュエリーも展開しております。
ぜひ誕生石ジュエリーとして、毎日のコーディネートに取り入れてみて下さい。
■SoëLの誕生石ジュエリーはこちら
Birth Stone Collection
まとめ
3月の誕生石、ぜひ身に着けて楽しんでみて下さいね。最後までお読みいただき、まことにありがとうございました。
この記事を書いた人
Miyasaka
SoëL / スタッフ
新卒でジュエリー業界に入って3年目の、新米と言えなくなってきた社会人。自分自身も勉強になるような記事を目標に情報をお届けします。音楽と美術館巡りと辛い食べ物が好きです。
Featured collection
Birth Stone Collection